川村元気さん「四月になれば彼女は」 恋を忘れた男女、揺さぶる記憶

 鏡のように天空を映し出す南米ボリビアの湖、青やオレンジのグラデーションに空を染めるインド南端の朝日…。映画プロデューサーらしく、本作では色彩豊かな情景を織り込み、ほのかな光がさすラストをもり立てている。どれも自身が実際に見た光景だ。そんな景色に出合うために、忙しい仕事の合間をぬって毎年海外へ旅に出る。

 「東京で似た感覚の人と仕事をしていると、『大体こうだな』という正解が自分の中に積み上がっていく。でも通説や常識をひっくり返すのが僕の仕事でもある。価値観を1回なしにするために、旅に出なきゃいけないんですよ」(海老沢類)

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【プロフィル】川村元気

 かわむら・げんき 昭和54年、横浜市生まれ。上智大文学部新聞学科卒。「電車男」「告白」「君の名は。」などの映画製作に携る。平成23年には優れた映画製作者に贈られる藤本賞を史上最年少で受賞。ほかに『超企画会議』など著書多数。

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