通院や買い物の足となる公共交通機関の課題などについて市の担当者や事業者、バス利用者らが話し合う「生活バス学習会」が4日、洲本市港の市健康福祉館で開かれた。約40人の出席者からは高齢者支援の充実などの声が聞かれた。
地域の高齢化や過疎化が進行するなか、よりよい交通手段のあり方について考えようと同市の地域住民らでつくる「すもと高齢社会をよくする会」が平成15年から年1回開催している。
冒頭で同市の担当者はコミュニティーバスの新設計画や地域内の移動の課題について説明。利用者の声で10年ほど前からバスを利用している女性(92)は「通院や買い物で大変助かっている。同乗者で友達もできた」と話す一方「この先、交通網がどうなるか心配もある」と述べた。
事業者や出席者からは「運転手の高齢化も進むので5年後、10年後には支え手側の問題も出てくるのでは」「バスの利用対象者を広げることも必要」などの声が聞かれた。
同会の藤岡明義会長は「関係者との意見交換を通して、安心して暮らせる地域づくりにつなげていきたい」と話した。