国政選挙分析

比例堅調なのに選挙区で弱い自民党 風頼みの若手、差し替え作業急ピッチで進む

 同じ現象は衆院でも起きている。産経新聞が先の衆院選で民進、共産両党などが野党統一候補を擁立した場合の勝敗をシミュレートしたところ計47選挙区で勝敗が逆転した。野党共闘は着々と進んでおり、次期衆院選でこれが現実となる公算が大きい。

 衆院(定数475)で自民、公明両党は327議席を占めるが、3分の2(317議席)を基準に見れば、わずかに上回るだけだ。次期衆院選で現有議席をわずかに下回っただけで憲法改正は夢と消える。

 危機感を募らせる自民党執行部は次期衆院選に向け体制強化を急ぐ。

 衆院当選1、2回の若手約120人を対象にした「選挙塾」は10月の座学で第1段階が終了。現在は選対副委員長が選挙の弱い若手をマンツーマンで指導している。それでも自民党選対幹部はこう嘆く。

 「高学歴、イケメン、若手の三拍子そろった議員ほど選挙基盤は脆弱(ぜいじゃく)だ。街頭演説すれば票を稼げると思っているんだ。でも、それは『風』頼みにすぎず、次の衆院選では通用しない」

 当選見込みの薄い選挙区については候補者差し替えを辞さない構えだ。安倍首相も自民党選対が作成したリストを基に自ら候補者選別を始めているという。

 差し替えはもはや既定路線化しつつある。二階俊博幹事長もこう断じた。

 「支持率が高いからって、なめとったら差し替えますよ」(酒井充)