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ハリウッド終幕…中国5年後に映画も支配!? 米紙「製作もスマホと同じ道たどる」

 バイドゥも「iQiyi」というデータを受信しながら同時再生するストリーミング型の動画配信サービスのプラットホームを持っているほか、映画やテレビの製作会社を持つ香港の企業グループに投資を行ってきました。

 タウソン教授はこうした中国の大手ネット企業がやがてハリウッド資本に匹敵する力を付けると予想。そして現地人を多く雇用する中国の映画製作会社の方が中国人のニーズに合う作品を送り出しやすいとの考えを示します。

 その一例として、2012年にハリウッドの大手ドリームワークスアニメーションと中国の投資会社が上海で設立したアニメ映画製作会社「オリエンタル・ドリーム・ワークス」を挙げます。

 この会社、250人のスタッフ(うち150人はアニメーターといったクリエーティブチームの面々)の90%が現地の中国人で、新たな画法といった新技術の開発チームの面々は半数が中国人、残りの半数がハリウッドで働いた経験を持つアジア系の米国人というハイブリッド・チームなのです。

 こうした象徴的な事例を数多く挙げながら、タウソン教授は記事で、2008年に中国で発売されたスマホの80%はアップルやノキア、モトローラーといった外国製だったが、8年後の現在、アップルとサムスンという海外の2大巨頭が占める割合は全体のわずか15%で、残りの85%は小米科技(シャオミ)、Oppo(オッポ)、華為技術(ファーウェイ)が作った国産品であると指摘。

 そして、裕福な映画ファンと競争力のない現地の映画会社のおかげで隆盛を極めた中国におけるハリウッドの黄金時代に終わりが近づいていると述べ、5年後、ハリウッドは中国でスマホ市場と同じ道をたどると断言しました…。

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