主張

覚醒剤の再犯 更生支える態勢の強化を

 再犯により、そうした努力はすべて無に帰す。公判では懸命に反省の言葉を並べたが、その信用性も失うことになる。おそらく反省は、本心からのものだったのだろう。歌手としての再起の希望も真剣なものだったと信じたい。だがそれをなかなか許さないのが、覚醒剤の怖さでもある。

 ASKA容疑者は、自ら開設したブログでこれまでも盗聴盗撮の被害や医師への不信、不満を訴えてきた。自らの意志に任せる限り、覚醒剤を絶つことは難しい。改めてそう思わせる。

 歌手やスポーツ選手といった著名人の摘発には、社会への啓発といった意味もある。数多くのヒット曲を持ち、絶大な人気を誇ったASKA容疑者には、悪例としての摘発以上に「更生の広告塔」となることを望みたかった。

 覚醒剤事件の再犯率は高いが、10割ではない。更生に成功する者もいる。更生を望む者を社会はどう支えることができるのか。措置入院のあり方を根本から見直すなど、強制力を伴う治療態勢の構築も検討すべきではないか。

会員限定記事会員サービス詳細