燃油サーチャージ、来年2月に復活へ 10カ月ぶり、欧米路線で片道3500円上乗せ

 航空会社が国際線の旅客から徴収する燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)が、来年2月発券分から10カ月ぶりに復活する見通しとなった。全日本空輸と日本航空は12月半ばに発表する予定だ。

 米大統領選後に進んだ円安ドル高の影響から、シンガポール市場での航空機燃料ケロシンの円換算価格が、今年10〜11月の平均で基準値の1バレル当たり6千円を超えたため。

 北米路線や欧州路線で片道3500円、ハワイ向けなどで片道2千円が上乗せとなる。燃油サーチャージは燃料の高騰分の負担を国際線に限り旅客に転嫁する制度で、航空券の購入時に支払う。

 航空会社は燃料価格を2カ月ごとに見直しており、今回の復活は今年10〜11月の価格が上乗せの基準値を上回ったことによる。石油輸出国機構(OPEC)の減産合意で原油価格が高騰すれば、今後さらに上乗せ額が膨らむ可能性もある。

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