社会問題化する技能労働者の失踪…「ブローカーが後押し」
技能実習生をめぐっては昨年、過去最多の5803人が失踪していたことが明らかになっている。
失踪した実習生を国別にみると、中国が3116人で最も多く、ベトナム(1705人)、ミャンマー(336人)と続いた。失踪者の約5割を中国人が占めており、23年からの5年間で計1万人超の行方が分からなくなっている。
もはや社会問題ともいえる実習生の失踪。岡野容疑者のようなブローカーが受け皿となり、失踪を後押ししているようだ。警視庁幹部は「不法滞在者をかくまったり、仕事を斡旋するブローカーは無数にいる。暴力団や国際的な犯罪組織と連携しているケースも多い。放置しておけば治安への不安につながるとともに、制度の根幹にかかわる事態になりかねない」と警戒を強めている。