衝撃事件の核心

「私にも娘がいる」女児ら襲った〝狂気〟に立ち向かった通行人「勇気」の源 金属バットブン回し男を取り押さえ

男は興奮した様子もなく、「警察を呼べ」「手錠をはめろ」などとつぶやいていた。馬場さんは「私にも娘がいる。あれ以上(女児が)危害を加えられないように無我夢中だった」と振り返った。

逃げ回る群衆、阿鼻叫喚の現場

天王寺駅の改札近くを歩いていた社会保険労務士の杉本匡史(まさし)さん(46)=大阪市東住吉区=も、現場に居合わせた一人だった。悲鳴を聞いて目を向けると、男が女性(22)を背後からバットで襲い、その後、間髪入れずに数メートル離れた場所にいた女児を殴りつけていた。

悲鳴を上げながら逃げ回る群衆。杉本さんもその場に立ち尽くし絶句したが、すぐに気を取り直して馬場さんらとともに男を押さえつけた。

男を現行犯逮捕した府警天王寺署は11日、危険を顧みずに男に立ち向かった通行人のうち、連絡が取れた馬場さんと柳瀬さん、杉本さんに感謝状を贈った。

「もっと早く止められれば、女の子はけがをしないで済んだかもしれない」。杉本さんは唇をかんだが、女児が快方に向かっていることを聞くと、ほっとした表情を見せた。

「おれをにらんできた」

同署によると、逮捕された同市東淀川区東中島、無職、松本将史容疑者(41)は、調べに対し「(襲った)2人と目が合って、おれをにらんできた。(女性とは)肩もぶつかり、謝ってこないので殴った」などと供述した。

捜査関係者によると、松本容疑者は「バッティングセンターに行くため」に、大阪市内の別の場所で長さ約80センチの金属バットを購入したと説明。ポリ袋に入れたバットを手に電車を利用し、同駅に降り立ったところで、全く面識のなかった2人に殴りかかったとみられている。

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