豊田真由美の野党ウオッチ

目指せ「宏池会」!?…共産党との共闘が注目される民進党内の寂しき「保守本流」の争い

【豊田真由美の野党ウオッチ】目指せ「宏池会」!?…共産党との共闘が注目される民進党内の寂しき「保守本流」の争い
【豊田真由美の野党ウオッチ】目指せ「宏池会」!?…共産党との共闘が注目される民進党内の寂しき「保守本流」の争い
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 民進党内で「保守本流」の旗手争いが激化しつつある。大蔵官僚出身で香川県選出という経歴から大平正芳元首相の後継者と評されることもある玉木雄一郎幹事長代理が、党内に勉強会を発足。その「リベラル保守」路線には、大平氏が会長を務め、自民党の「保守本流」を自任する名門派閥、宏池会(現岸田派)への羨望と敬意が垣間見える。一方、細野豪志代表代行率いる派閥も大平派時代の「宏池会」の路線を理想に掲げる。なぜ、民進党内で今、宏池会への支持が広がっているのか。

 「われわれは『リベラル保守』という玉木さんの考え方に共感を持って集まったメンバー。若手中心にリベラリズムの勉強会をやっていきたい」

 11月16日午後、国会内。玉木氏を中心とした勉強会「石橋湛山に学ぶ会」の初会合後、呼びかけ人代表の岸本周平衆院議員は記者団にこう説明した。

 岸本氏をはじめ、呼びかけ人の多くは9月の代表選で玉木氏の推薦人に名を連ねた若手議員。一時は「すわ、『玉木グループ』立ち上げか」と騒然としたが、岸本氏は「『玉木グループ』がこれで立ち上がったわけではない」と否定した。実際、初会合には、玉木氏が代表選で争った前原誠司元外相や、現執行部の一員である江田憲司代表代行らも姿を見せた。

 ただ、岸本氏は「将来、われわれ若手の中から新しい党内の受け皿をつくっていければいい」とも述べ、玉木氏を中心とした新たな勢力結集への意欲を隠さなかった。

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