異なる試算結果のなぜ? 滋賀「米原ルート」国「小浜京都ルート」…北陸新幹線敦賀以西ルート

 北陸新幹線で未着工となっている福井県・敦賀以西の3ルート案をめぐり、滋賀県は28日、県の独自試算と国土交通省が公表した試算との相違点についての分析をまとめた。利用者数は、滋賀県の独自試算では米原で東海道新幹線につなぐ「米原ルート」が最多なのに対し、国試算では福井県・小浜から南下し京都経由で新大阪に至る「小浜京都ルート」が最も多い。滋賀県は、所要時間の算定方法の違いなどによるものと見ており、今後国に改めて県の見解を伝える考え。

国と違う試算結果

 1キロ当たりの利用者数は、滋賀県の独自試算では米原ルートが3万400人、小浜京都ルートが2万2200人、京都府・舞鶴を経由し、新大阪に至る「小浜舞鶴ルート」が1万8500人となり、米原ルートが最も多い。しかし、国試算では米原ルートが3万6100人、小浜京都ルートが4万1100人、小浜舞鶴ルートが3万4700人だった。

 県はこの違いを分析する上で、それぞれのルートの所要時間に着目。米原ルートについて、米原駅での乗り換え時間を県が5分と計算したのに対し、国交省は15分としていた。また、県はいずれのルートも敦賀駅に止まる想定だが、国交省は止まらないと想定。さらに、列車の速度を県が時速約165キロとしたのに対し、国交省は時速約200キロで試算していた。

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