衝撃事件の核心

「性交渉の有無」争点のドロドロ訴訟 「おれの子じゃない!」原告の嫡出否認に元妻が持ち出した意外な証拠

家計簿に「H」の証拠!?

 一方の晃子さんは、性の営みはあったと訴えた。その証拠として提出したのが何と家計簿だった。

 「◯月◯日 亮cとH」

 「△月×日 亮cとH」

 「●月×日 亮cとH」

 家計簿にはそんな記載があった。亮輔さんの「亮」に、cは「ちゃん」を意味する記号。Hはエッチ、つまりセックスを指す。家計簿を見れば、長男出産後も定期的に性交渉があったことが分かるという説明だった。

 晃子さんと亮輔さんの血液型はともにA型。長女の血液型はO型だったため、親子関係に矛盾はないとも反論した。

元妻はDNA鑑定拒否

 昔と違って、今の時代にはDNA鑑定がある。わざわざ出産時のトラウマや家計簿を持ち出さずとも、長女がだれの子かは一発で分かるはずだ。

 だが、晃子さんは鑑定を拒否した。以下は家裁の本人尋問でのやり取りだ。

 裁判官「DNA鑑定に応じられないのは、なぜですか」

 晃子さん「何回も申し上げましたが、人としてもっとも大事な情報を、こんな原告(亮輔さん)の一方的な思い込みで、さらすわけにはいきません」

 裁判官「鑑定という方法できちんと答えようとは思いませんか」

 晃子さん「思いません。協力する気はありません。原告が一方的に疑っているだけです。逆に親子ではないという客観的立証もないのに、なぜこちらがそこまでしないといけないのか、理解できません」

 晃子さんは母子手帳についても紛失を理由に提出しなかった。長女の血液型について、ABO式とは別のRh式やMN式の検査も、晃子さんは拒んだ。

 「長女の個人情報を必要以上に外部に出さないように配慮する責任がある私としては、到底容認できません」

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