がん闘病中の小林麻央さん着用で注目 進化する医療用かつら「ウィッグ」…自治体の補助、医療保険適用も

がん闘病中の小林麻央さん着用で注目 進化する医療用かつら「ウィッグ」…自治体の補助、医療保険適用も
がん闘病中の小林麻央さん着用で注目 進化する医療用かつら「ウィッグ」…自治体の補助、医療保険適用も
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 がん治療をしながら働く人の増加を受け、抗がん剤の副作用などで髪を失った場合に着用する医療用ウィッグ(かつら)が進化している。乳がんの闘病生活をブログでつづるフリーアナウンサー、小林麻央さんも着用して注目が集まる中、製品の高品質化のほか、購入費を保険会社が補償したり、自治体が補助したりする制度で、外見の変化という悩みの軽減をサポートする。(栗井裕美子)

■生存率3・5ポイント増…治療しながら働く人、約6割が女性

 女性用ウィッグメーカー、グローウィング(大阪市北区)の直営店「ワンステップ大阪梅田本店」。さまざまな髪形の製品はすべて本物の人毛を使用。頭皮にあたるネットの部分には有機栽培の綿を使い、治療でかぶれやすくなった肌に対応している。同社は平成22年以降、売り上げが約1・5倍ずつ増えているといい、同店スタッフの龍田宏美さんは「『思ったより自然に見える』と驚くお客さまが多い」と話す。

 日本人の死因のトップとされているがんは近年、医療の進歩により、死亡に至るケースが減少。国立がん研究センターが今年7月に発表した研究によると、がんと診断された人の5年後の生存率を示す5年相対生存率は62・1%で、25年3月に発表した前回調査に比べて3・5ポイント上昇した。

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