「本当に(女性と)連絡取れなくて、取れたらキレる。警察に捕まる覚悟でやっちゃう」
「卒アル返さないしまじやる。中途半端にやって警察にばれると嫌だから殺す」
少女が友人らと電話などで交わした会話をまとめた捜査報告書には、当時の少女の怒りのすさまじさが生々しく記されていた。少女は、主犯格の男で肉体関係のあった井出裕輝被告(22)=強盗殺人罪などで起訴=に相談し、女性を捕まえ、現金を奪った上で殺害することを話し合う。
「穴掘り」で準備
事件前日の4月18日夜。井出被告は、仕事仲間で友人の中野被告に、「人を埋められる場所はないかな?」「埋める前に殺すのと生きたまま殺すのどっちがいいか」などと持ちかけた。
「殺してから埋めると重くなるからそのまま殺した方がいいんじゃない」。中野被告は平然と返答してみせる。2人で同県酒々井町のホームセンターへ赴き、女性を拘束するための結束バンドや粘着テープ、そして、「口に突っ込む」(井出被告)ための靴下を購入した。
その後、2人は井出被告の実家でスコップを調達。実家近くの畑で井出被告に「女の子が入るくらいの穴を掘っておいて」と言われた中野被告は、その場にスコップで、深さ約80センチの穴を掘ったという。井出被告は「あれだけ掘って女埋めればすぐ死ぬ」と話していたと言い、残忍な計画性が浮かび上がる。