激震・朴政権

退陣デモ、さらに拡大…主催者「全国で190万人」 最大規模を更新

 【ソウル=桜井紀雄】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の友人で女性実業家、崔順実(チェ・スンシル)被告の国政介入事件で、朴氏の退陣を求める大規模集会が26日、ソウルなど全国で行われた。5週目となる今回、主催者側は全国で190万人、警察は32万人が参加したと推計。12日のデモを上回り、最大規模となった。

 ソウルだけで推計参加者は主催者側が150万人、警察が27万人にのぼり、朴氏への反発の強さを示した。

 朴氏の弾劾を目指す動きも加速し、セヌリ党の非主流派議員は25日、党内で弾劾に賛成する議員が40人に達したと明らかにした。態度を決めかねている議員も数十人いるとされ、今回のデモが議員らの動向に影響を与える可能性もある。

 野党3党は今国会中に弾劾訴追案を提出する方針で一致。早ければ来月2日、遅くとも9日の採決を目指している。与党から28人以上の「造反」があれば、可決される見通しで、朴氏の大統領権限が停止される。日中韓首脳会談に合わせた初来日も不可能になる。

 26日、集会参加者らは大統領府から約200メートル手前までデモ行進し、機動隊と対峙(たいじ)した。韓国メディアによると、朴氏もテレビで、集会の状況を注視しているという。

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