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翼を負傷し、餌も取れない状態で保護された冬鳥のクロツラヘラサギが飛べるまでに回復し、鳥取県米子市の米子水鳥公園に放された。
クロツラヘラサギは世界的な希少種。10月30日に同公園内で、左翼を負傷して飛べず、くちばしに釣り具が絡まって餌も取れない状態で見つかり、県が翌日に保護。市内の動物病院で翼を治療していた。その後、順調に回復したため今月22日、脚に目印の標識を着けて野生復帰させた。
放たれたクロツラヘラサギは約3週間ぶりに元気に園内を飛び回り、特徴のしゃもじ状のくちばしを左右に振って餌を探していた。
全長約75センチ。世界の生息数は約3300羽とされ、朝鮮半島西岸の離島などで繁殖し、台湾などで越冬するが、日本にも訪れる。同公園には10月20日に飛来して以降、滞在していた。神谷要館長は「飛べるようになってよかった。このまま元気に過ごしてほしい」と話している。