「若潮の塔」に鎮魂の祈り 土庄で戦没者慰霊祭 香川

 太平洋戦争末期に旧陸軍が少年志願兵を訓練した「若潮部隊」があった香川県土庄町の富丘八幡神社で23日、部隊の戦没者の慰霊祭が営まれた。神社境内にある鎮魂碑「若潮の塔」に元隊員や遺族、地元の人ら計40人が参列して霊を慰めた。

 慰霊祭は、部隊関係者が高齢化する中、部隊があった同町渕崎地区の自治会や有志らでつくる「若潮の塔奉賛会」が営んでいる。

 旧陸軍は悪化する戦局の打開策として昭和19年、爆雷を搭載したベニヤ板製の小型モーターボートで敵船舶に体当たりする水上特攻の要員として15〜19歳の少年を志願で募り、「陸軍船舶特別幹部候補生隊」(若潮部隊)として訓練を行った。

 候補生は約8千人で、約2千人ずつ4期に分けられ、それぞれ4カ月間の基礎訓練後、実戦訓練を経て順次、戦地に赴いた。戦闘に参加した1期生のうち海上出撃での264人をはじめ、慣れない陸戦で命を落とすなどして、計1147人が戦死している。

 若潮の塔の横には、県出身の彫刻家、矢野秀徳が作ったブロンズ群像が少年兵の姿を今に伝え、参列者は玉串をささげるなどして少年兵の霊を慰めた。

 同町自治会連絡協議会の木下哲郎会長は「祖父の代から部隊関係者と親交があるが、高齢となり参列も大変そう。できる限り携わりたい」と話した。

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