衝撃事件の核心

「洗濯物が干せんやろ!」トラブルの種はマンション専用庭で伸びすぎたキンモクセイ 住民苦情連発で法廷闘争に発展

70代男性が住むマンション1階の専用庭に生えていたキンモクセイ。高さが3階まで達し、上階の住民から苦情が出るように。管理組合側は「イヌ、ネコの餌付けをしない」「樹木の高さは3メートル以下に」などと専用庭の使用細則を定めたが、ついに法廷闘争に発展した
70代男性が住むマンション1階の専用庭に生えていたキンモクセイ。高さが3階まで達し、上階の住民から苦情が出るように。管理組合側は「イヌ、ネコの餌付けをしない」「樹木の高さは3メートル以下に」などと専用庭の使用細則を定めたが、ついに法廷闘争に発展した

これは、大きくなりすぎた木の話である。庭の木は隣近所のトラブルの原因になりやすいが、マンションではあまり聞かない。そもそも各戸に庭がないからだ。仮に共有スペースの植栽に問題があったとしても、管理組合で話し合って解決すればいいだけのようにも思える。ところが大阪のあるマンションでは、1本の木をめぐって訴訟にまで発展した。一体何があったのか。

甘い香りのキンモクセイ

秋に咲く小さなオレンジ色の花が、甘い香りを漂わせる。花言葉は「謙虚」なのだが、そのキンモクセイは確かな存在感を放っていた。

トラブルが起こったのは大阪市内にある築30年超の分譲マンション。70代の夫妻がここに越してきたのは平成13年のことだ。1階の居室には他にないオプションがあった。26平方メートルの専用庭だ。

そこにキンモクセイが生えていた。男性は「自分が植えたものではない」と話す。前の所有者の代からあったものらしい。

男性はこの木が好きだった。花の香りと葉の緑が、心を和ませてくれた。男性の愛情を感じたのか、キンモクセイはぐんぐん育ち、高さは約6メートルに。マンションの3階まで達するようになった。

管理組合が対抗措置

「日当たりが悪くなった」

「洗濯物が干せない」

「枝がベランダに接近していて窓が開けられない」

上階の住民からは当然のように苦情が出た。マンションの大規模修繕工事が行われたときにいったん剪定(せんてい)されたが、その後はまた伸び放題となった。

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