震度5弱・津波

よみがえる5年前の恐怖 「海が揺れた」「早く上がっぺ」

 大洗港からは、津波を避けようと大半の漁船が出港して沖に出た。漁師の飛田宏光さん(38)は「潮の流れが変わり、1メートルくらい潮位が上がったのを目撃した」。

 宮城県七ケ浜町の寺院「養松院」は、仙台湾を望む約10メートルの高台に位置する。指定避難所だが、震災では参道の階段まで津波が押し寄せた。今回も沿岸部の防災無線から避難を呼びかけるアナウンスが鳴り響いた。

 「海が小刻みに揺れ、波立っていた」。楡木(たもき)泰教住職(39)の脳裏にも悪夢がよぎった。

■避難も募る不安

 津波を警戒して避難所に身を寄せた住民らは不安を募らせた。福島県いわき市の介護老人福祉施設「望洋荘」の駐車場は避難者の車であふれた。

 「早く(高台に)上がっぺ」。住民の三浦春男さん(81)は地震が収まると、隣人らに声を掛け避難を急いだ。「自分の身は自分で守る」という大震災の教訓を生かした。