石原慎太郎 日本よ

「モルヒネ」すら携帯できぬ衛生兵 気の毒な日本の自衛隊

しかしそれは案外政府の本音ともいえそうだ。これでもし南スーダンなり他のどこかでの集団安保のための作戦行動の中で派遣されている自衛隊に戦死者が出たならばせっかくの集団的自衛の体制は大きく毀損(きそん)されかねまい。それを防ぐためにもモルヒネの不携帯も含めて、総体的に野ざらしに近い状態に置かれている日本の国軍のより安全の確保のためにすべき努力を速やかに講じることこそが不安定極まる今日の世界の中で日本の孤立を防ぐために絶対に必要と思われる。

第一に、今の自衛隊に欠けている交戦規定の設立が肝要に違いはない。かつて紅海の出口のソマリアの海域に出没するに悪質な海賊制圧と管理を請われて日本の海上自衛隊が出動した際野党のある議員がこれを違法と非難しその監視のためと焚(た)き付けて一部の民間人たちがピースボートなるものをしたてて現地に赴いたのはいいが、現地での余りの危険による不安に駆られ厚かましくも彼等自らが非難している自衛隊に保護を求めてきたものだった。

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