利用した大阪府守口市の女子学生(18)は「車内で飲むお茶がここで買えてよかった」と話した。バスタ新宿は、富士山がある山梨や静岡に向かう訪日外国人の利用も多い。シンガポールから来た客は「とても素晴らしく、朝食でコーヒーとサンドイッチ、すしを買った」と話した。
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ようやく売店がない状態が解消したバスタ新宿。だが、ファミマの開店までは曲折があった。
利用者の不満が大きかったため、国土交通省の東京国道事務所は売店の出店を希望する企業の公募に乗り出し、8月1日に落札者として、ポプラを決定した。
バスタ新宿はJR新宿駅に直結し、ピーク時には高速路線バスの発着が1日1600便を超え、4万人近くが利用する。コンビニの立地としては「申し分のない場所」(大手コンビニ幹部)だ。ポプラも当初は、落札を受け9月上旬のオープンを目指して準備を進めていた。
ところが、9月1日にポプラは一転して辞退届を提出。その理由について、ポプラの広報担当者は「物件としては辞退したくはなかった。だが、国交省から賃料以外の『条件』があり、その詳細を詰めるにはオープンまでに時間が足りなかった」と説明する。
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ポプラが出店をためらった国交省の「条件」とは、いったい何だったのか。