中小企業の事業承継税に猶予要件 連鎖倒産防止に「雇用8割維持要件」を緩和 29年度税制改正で政府・与党(1/2ページ) - 産経ニュース

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中小企業の事業承継税に猶予要件 連鎖倒産防止に「雇用8割維持要件」を緩和 29年度税制改正で政府・与党

 政府・与党は、平成29年度税制改正で、中小企業の後継者が株式を継承する際に納める相続税や贈与税を軽減する「事業承継税制」の適用範囲を、拡充する方針を固めた。人員削減をすれば適用されなくなる現行制度を見直し、大規模な自然災害や、元請けの大企業の不祥事を原因にした人員削減のときは納税の猶予を認める。税負担を軽減して連鎖倒産を防ぐのが目的で、中小企業の世代交代を促す狙いもある。

 事業承継税制は、中小企業の後継者が現経営者から非上場株式を相続・贈与された場合、相続は80%分、贈与は100%の納税を猶予する制度。猶予される条件の一つに、事業承継の申告後、雇用の8割以上を5年間平均で維持する「雇用要件」が求められている。

 自然災害や元請けの不祥事による業績の悪化で人員削減したら制度が適用されなくなる上、利子税の納付まで求められるため、利用者からは「要件が厳しい」との不満が出ていた。

 政府・与党は、こうした不測の事態で急速に経営状況が悪化した中小企業に対し、影響を受けた期間中については雇用要件を問わずに猶予を受けられるようにする。また、従業員数5人以下(製造業は20人以下)の小規模事業者に対しては、雇用維持率の要件を8割以上から6割以上に緩和し、零細企業も利用しやすくする。