ダライ・ラマ14世「仏教は『心の科学』」 高野山大で講演

聴講者からの質問に答えるダライ・ラマ14世=和歌山県高野町
聴講者からの質問に答えるダライ・ラマ14世=和歌山県高野町

 来日中のチベット仏教最高指導者、ダライ・ラマ14世が15日、和歌山県高野町の高野山大学で「21世紀における仏教徒の使命」と題して講演した。約500人の聴講者に、仏教が科学と結びついていくことの必要性などを呼びかけた。「仏教は『心の科学』として提供できる素晴らしいもの。科学者と協力して知識を高めていくことが人類の平和に必ず貢献できると信じている」と述べた。

 同大への訪問は今回で4回目。同大の創立130周年記念として招かれた。

 ダライ・ラマ14世はこれまで科学者らと対話してきたことに触れ、「科学の知識を得ることは大変役に立つ。般若心経を唱えるだけでなく、『心の科学』の知識を提供し、科学者からは最新の情報を与えていただく。協力して考えていく時代になっている」と、あり方を示した。

 また、「仏教は煩悩を断滅する最も優れた方法論。直面している問題は煩悩があるがゆえにつくり出された」としたうえで、「怒りや憎しみを起こさず、心を保つためにも煩悩を滅する対策を学び、より健全な世の中を」とした。

 講演前には聴講者からの複数の質問に対応。「老いと死」について問われると、「死は人生の一部。特別なことのように思われるが、誰にでも訪れると思えば、直面したときに大きなショックにはならない」などと説いた。

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