スーパーコンピューターの計算速度の世界ランキング「TOP500」が14日、米国で開催中の国際会議で発表され、中国勢が8連覇を達成した。東大と筑波大が共同運用する新機種が6位に入り、理化学研究所の「京(けい)」(神戸市)を抜いて国内トップとなった。
1位は前回6月に続き中国・無錫スパコンセンターの「神威太湖之光」で、計算速度は毎秒9京3014兆回(京は1兆の1万倍)。東大などの新機種は米インテルの演算処理装置を採用した「オークフォレスト・パックス」で、同1京3554兆回だった。
平成23年に1位だった理研の京は前回の5位から7位に後退。2位は中国、3〜5位は米国勢だった。
東大などの新機種は千葉県柏市の東大柏キャンパスに設置され、来月1日に本格稼働する。国内の主要なスパコンを共同で管理する文部科学省の事業に参加。来年4月から高度な計算を必要とする大学や企業の研究開発で活用される。
東大と筑波大は製作を担当した富士通から賃借して運用する。リース費用は一部の稼働を始めた先月から5年半で約72億円。
TOP500は世界の上位500機を半年ごとに発表。国別の機数では中国と米国が最多の171機で並んだ。3位はドイツで31機、日本は4位で27機だった。