杉田水脈のなでしこリポート(20)

「民主主義は進み、妥協するのが下手になった」…デンマークで聞いた興味深いエピソード

 デンマークでは18歳で高校卒業後、23歳くらいで大学に入学するまでの間に若者は様々な社会経験を積みます。この期間での社会経験実績がないと将来、就職できないのです。高校を卒業すると親の扶養義務は終わり、家を出て自立する若者がほとんどです。学費はすべて無料の上に、国から月々10万円弱の生活費が支給されます。デンマーク人の若者はこの「モラトリアム期間」を利用して、留学したり、世界中を旅したり、興味のある会社でインターンをしたり。中には、「自分のやりたいことが見つからない。」「自分の好きな分野に自信が持てない」という若者もいます。そんな彼らが多彩な分野の勉学を通して人生や社会、民主主義について学ぶ場が「フォルケフォイスコーレ」です。

 「フォルケフォイスコーレ」とは、民衆の民衆による民衆のための成人教育機関で、デンマークのニコライ・フレデリク・セヴェリン・グルントビーが理念的なものを提案し、実際にはクリステン・コルが創始した学校です。「フォルケフォイスコーレ」が誕生したのは1844年。一般市民が参政権を得たのが1849年(男性で、女性は1915年)ですから、民主化運動の流れの中でできた教育機関という位置づけです。

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