「春の高校バレー」として来年1月に行われる「第69回全日本バレーボール高校選手権大会」(日本バレーボール協会、産経新聞社、フジテレビなど主催)の代表選考会を兼ねた「第22回県高校バレーボール男女選手権大会」の準決勝と決勝が12日、藤沢市の秋葉台文化体育館で行われた。
決勝には、男子は荏田と慶応が勝ち進み、慶応が荏田を下し初優勝。女子は橘と大和南が勝ち上がり、大和南が勝負を制した。
春高出場は男女とも上位2校。男子は慶応が初出場、荏田が4年連続4度目。女子は橘が2年連続23度目、大和南が12年連続13度目の切符を手にした。男子・橘は準決勝で慶応に敗れ、11年連続17度目の出場はならなかった。
昨年初優勝を果たした荏田と、全国大会常連の橘を準決勝で破った慶応が決勝で激突した。強豪の荏田が丁寧なプレーで粘りをみせたが、高さとパワーのあるスパイクやブロックを確実に決めた慶応が初優勝し、悲願だった全国大会初出場の切符も手にした。
第1セットは、荏田のミスなどで連続ポイントを奪うなど優位にゲームを進めた慶応が先取した。
第2セットの終盤、荏田のエース竹田らが粘り、シーソーゲームとなったが、エース吉田や加藤靖が鮮やかなスパイクを決めた慶応が、ストレートで勝利を決めた。
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◯男子・慶応の渡辺大地監督「昨年、全国に進めず悔しい思いをした分、3年生を中心に本当に勝ちたいという思いで自主的に良くやってくれた。選手の身長の高さを生かし、全国でも上位を狙いたい」
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昨年の大会と同じ顔合わせとなった決勝の大和南-橘戦は、大和南が的を絞らせない攻撃でシーソーゲームを制し、昨年の雪辱を果たした。
大和南は第1セット、4連続失点と苦しい立ち上がりだったが、宮田、山口らの高いブロックが機能し始めると流れをつかみ、佐藤の鋭いスパイクなどで逆転し、セットを先取する。
第2セットは橘の緩急ある攻撃に翻弄され、一時逆転されるも、セッター井口の左右と中央を振り分ける巧みなトス回しに、エース若松の強打がさえわたり、橘を振り切って勝利をつかんだ。
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○女子・大和南の井上和昭監督「落ち着いてプレーできていた。3年生のまとまりの結果。ボールのつなぎなどに課題が残ったので練習で修正し、春高では上を目指し一戦一戦大切に戦っていきたい」