杉田水脈のなでしこリポート(19)

女性の社会進出が進むデンマークへ視察に行ってきました 日本の方が恵まれていると感じたこと

 第1回目の今回は女性の社会進出についてです。働く上で完全に男女平等が確立されているデンマーク。その現場はどうなっているのでしょうか。

 視察初日にヘルシンギョア市のベネディクテ・キエア市長を訪問しました。ヘルシンギョア市はデンマークの北部に位置し、海を挟んで対岸にはスウェーデンが望めます。昔は通行税で潤い、近代は造船業で栄えた都市です。デンマークには98の基礎自治体があり、彼女を含む11人の女性市長がいらっしゃいます。キエア市長の前職は国会議員で、大臣の経験もあります。その前は県議だったそうです。市長に就任されてから42歳で出産し、育児休暇を取得したそうです。

 彼女は、「女性の社会進出を支える基盤(保育所はほぼ100%入れる、男女共に育休制度が充実しているなど)が確立されているが、女性管理職や女性政治家は増えない。何がハードルなのかわからない」と語りました。意外に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、デンマークは「クオーター制」に代表されるような割当制度は採用していません。逆に「男女平等ではない」という考え方です。

 同じ日の午後に訪問した成年教育機関「フォルケフォイスコーレ」(詳しくは次回「教育」の回で説明します)のオーレ校長(男性)は、「女性の地位向上や男女平等が進むと少子化がさらに進む。デンマークでも、晩婚化や離婚の増加(離婚率は48%)が問題になっている」と指摘されました。管理職や政治家といった意思決定に関わる女性が増えない理由については、「女性と男性の意識の差ではないか」とおっしゃいました。