神宮イベント火災

5歳児死亡 遊べる木製ジャングルジム内に「おがくず」、強いライト当てたのが原因か「中に子供が!」大人たちの叫び声、球場にまで煙

 芸術の秋。週末でにぎわう都心のアートイベント会場で、まさかの悲劇が起きた。6日夕、東京都新宿区の明治神宮外苑で開催中のイベント会場に展示されていた木製ジャングルジムが突然燃え、中で遊んでいた5歳の男児が死亡した。「中に子供がいる!」。近くにいた40代の父親ら大人たちの叫び声が響いたが、男児を救い出すことはできなかった。

 「子供がいる! 中に子供がいる!」「消火器持ってこい!」「下がって、下がって」。叫び声が飛び交う会場。木製ジャングルジムのオブジェは、既にオレンジ色の炎に包まれていた。

 明治神宮外苑にある軟式野球場の敷地内で開催されていたイベント「TOKYO DESIGN WEEK2016」。午後5時15分ごろ、展示物の1つから火の手が上がった。周囲の人が消火器を持って駆けつけ、火は10〜15分後に消し止められた。が、展示物の中で直前まで楽しく遊んでいた男児が、外に出てくることはなかった。

 死亡したのは東京都港区在住の幼稚園児、佐伯健仁(けんと)ちゃん(5)と判明した。救出しようとした健仁ちゃんの父親(44)と別の40代男性もやけどを負ったが、意識はあり命に別条はないという。

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