TPP

TPP承認案、与党は「8日衆院通過を」、野党は山本農林水産相の辞任を」

 与野党は6日、NHKの討論番組で、衆院特別委員会で可決した環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の承認案と関連法案をめぐり議論した。与党側は8日の米大統領選を念頭に、同日の衆院通過を求めた。対する野党側は強行採決発言を「冗談」とした山本有二農林水産相の辞任を要求し、与野党の攻防は激しさを増している。

 自民党の下村博文幹事長代行は番組で、山本氏の度重なる失言を陳謝した上で、TPP承認案などについて「わが国の国益に資するものだ。米国にも(早期承認を促す)メッセージを送る意味で米大統領選の8日に(衆院本会議での採決を)お願いしたい」と強調した。

 一方、民進党の福山哲郎幹事長代理は「山本氏の辞任が国会審議を正常に戻す条件だ」と反発。山本氏に対する不信任決議案提出に関しては「視野に入れる」としたが、あくまで自発的な辞任を求めた。

 共産党の小池晃書記局長も「中身の議論をする上で障害になっているのが山本氏だ。障害を取り除くのは与党の責任だ」と足並みをそろえたが、下村氏は「辞任させるつもりはない」と拒んだ。

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