群馬県立近代美術館で漏水 時価100万円、保管絵画1点被害

 県立近代美術館(高崎市)は2日、館内空調設備から漏水が発生、収蔵庫内の保管絵画1点がぬれる被害があったと発表した。

 被害が確認されたのは先月13日午前。3階の空調機械室の配管から水が噴き出し床が浸水、それが2階の収蔵庫に伝わり、寄託作品の1つが水にぬれた。作品は県を代表する洋画家、山口薫(1907〜68年)が旧高崎中時代の恩師を描いた油彩画「猪狩先生像」で、時価は推定100万円という。

 同館は漏水の原因を「配管を流れる異物やゴミを取り除く鋳鉄製の『Y形ストレーナー』という付属品の蓋に穴が開いたため」としているが、空調機や配管、Y形ストレーナーは今年2月末に入れ替えたばかり。

 工事を請け負った前橋市の金井興業が試運転を短期間で済ませたことや、国土交通省仕様のY形ストレーナーを使用すべきところを失念し、一般の物で対応していたことが要因とみられる。金井興業は「半日程度の試運転で(ごみが)取り切れたと思っていた」などと説明しているという。

 絵画の修復は見積もりで約25万円かかるといい、金井興業が負担する。同館は「今後は万一漏水事故が発生しても、収蔵庫に水が浸入することのないよう対策を検討する」としている。

 県内では平成23年に県立歴史博物館で、結露によって国指定重要文化財の古文書に染みがつく事案が発生。温度・湿度管理に問題があったとされ、大々的に施設を改修、今年7月にリニューアルオープンした。

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