前倒し廃炉、新電力も負担へ 福島第1の賠償も 経産省が正式提示

 経済産業省は2日、原発の廃炉に関する財務会計制度を議論する有識者会議を開き、東京電力ホールディングスの福島第1原発を除く全国の原発について、計画前に廃炉を前倒しした費用の一部を新電力にも負担させる方針を示した。計画より早く運転を終える際に生じるコストを全電力事業者の共同負担にする。

 計画を前倒して廃炉にした場合、簿価が残る設備の減価償却費や解体費の積み立て不足などのコストが生じる。会合で、経産省はこうした費用を新電力が大手電力に支払っている送電線の利用料金(託送料金)に上乗せする案を提示した。

 ただ、国民負担拡大で消費者や新電力の反発は避けられない。委員からは「新規参入者の競争意欲を失う」などと導入に慎重な意見が出た。

 また、福島第1原発については、廃炉費用を東電の経営合理化で捻出し基金として積み立てる一方で、賠償費用の一部を新電力に求める案が提示された。

 賠償費用が巨額になるなか、これまで原発の恩恵を受けてきた新電力の利用者にも負担を求める。ただ委員からは「過去の負担をどう算出するのか」との意見も出た。

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