金井社長は「ご指摘の通り」「今後の改善につなげたい」と繰り返し、反省しきり。その上で「安全・安心とよく言うが、安全は国の審査に合格しているという説明でいいが、安心となるといかに(地域の人たちに)当社の取り組みを信用していただけるかという世界で、安心をしていただけるような取り組みが今後とも必要だと感じている」と述べた。
公表は「マンスリーレポート」で
同社の危機管理意識の低さは、広報の姿勢にも表れた。
6トン以上の大量の雨水が原子炉建屋に流入し、安全機能を喪失していたかもしれない重大な事象にも関わらず、北陸電はすぐに公表することなく、トラブルを公表したのは10月7日の「マンスリーレポート」だった。
この理由について、広報担当者は、「原発が立地する石川県と志賀町との間に、連絡基準の覚書を交わしており、その覚書に乗っ取った対応だった」と話す。