会場運営、障害者とタッグ 川崎の新興プロレス団体 設営・もぎり 積極雇用 - 産経ニュース

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会場運営、障害者とタッグ 川崎の新興プロレス団体 設営・もぎり 積極雇用

 障害者が挑戦します-。川崎市麻生区に拠点を置くプロレス団体「HEAT-UP」は31日、「とどろきアリーナ」(同市中原区)で障害者を運営スタッフとして雇用するなど社会貢献を目的としたチャリティープロレス大会を開催する。平成24年に立ち上げ、今年1月に川崎市に拠点を構えたばかりの新興団体だが、障害者の積極雇用やプロレスで街おこしに取り組むなどの姿勢が高く評価されている。

 ■有名レスラー参戦

 「(リングでは)もっと色々な場面を想定して動け!」

 平日の夜、HEAT-UP道場のリングでは、団体の代表であるプロレスラー、田村和宏さん(36)が若手レスラーにハッパをかける。当日の試合を想定した激しい技の練習が何度も繰り返された。

 HEAT-UPでは、これまでも同市北部を中心に、400人規模の大会を行ってきたが、今回の「障がい福祉、いじめ撲滅チャリティー プロレスリングHEAT-UPとどろきアリーナ大会」は約1800席の大規模大会となる。

 当日は計6試合が予定され、鈴木みのるさんと田村さんのシングルマッチのほか、HEAT-UPの取り組みに賛同した藤波辰爾さんやジャガー横田さんといった、まさにプロレス界のレジェンドたちによるタッグマッチが目玉だ。

 ■家族も無料で招待

 今回注目されているのが、大会の運営スタッフとして障害者雇用を積極的に行うことだ。

 田村さんには、ダウン症と心臓病を抱える姉(38)がおり、障害者らの雇用の厳しい現実を目の当たりにしてきた。そこで今回、障害者がスタッフとして参加できる大会にした。程度にもよるが、障害者とはいえ、椅子並べやチケットのもぎりなどに積極参加してもらい、「健常者スタッフと同じ賃金を支払う」という。「しっかり教えれば、集中力は健常者以上の人もいる」と障害者の活躍に期待を寄せる。

 そうした思いがあるだけに、相模原市の障害者施設で起きた無差別殺傷事件には心を痛める。

 「家族にとっては、生きていてくれるだけで心の支えだということを理解してもらえないのは考えられないこと。とても悲しかった」と振り返る。そこで、障害者雇用だけでなく、大会当日は、障害者とその家族は無料で招待する。

 新興団体とあって、田村さんは「(大きな会場での試合は)はっきり言って無謀なチャレンジです」と笑顔をのぞかせる一方で、「目標を立てて、そこに向けて突き進むことの大切さを若い人たちにも伝えられたら」と意気込む。

 試合開始は午後6時半。前売り券は、HEAT-UP応援シート9千円(お土産付き)、指定席4千円、自由席3千円。市内在住者は1千円引き。障害者手帳を持つ人とその家族、高校生以下、70歳以上は無料。VIP、田村応援シート、リングサイド席は完売。問い合わせはHEAT-UP(電)090・5430・2056。