衝撃事件の核心

「慶応ミスコン」中止の裏に隠されていた集団乱暴疑惑 「一回くらい…」と誘い出し、テキーラ連続飲み強要の後は…

9月2日、1年の男子学生2人と3人で葉山町の海の家の片付けに向かった。現地では男子学生3人と合流。女子学生はこの時まで、女性は自分だけということを知らなかったという。

夕食をとるため、海の家近くの合宿所に向かった。それが、屈辱的な時間の始まりだった。

午後8時ごろ、合宿所2階で飲み会が始まった。未成年の女子学生に男子学生らはテキーラを持ち出して飲酒を強要。連続で5杯など、最終的に10杯ほど飲まされた。女子学生は拒否しようにも、酩酊(めいてい)状態でなすすべもなかった。服は脱がされて暴行を受け、あげく尿もかけられたという。暴行の際には動画も撮影された。

現場にいたのは1、2年生の男子学生が5人。1階には別の学生1人がいたが、犯行には関わっていないという。 翌日、合宿所から抜け出し、途中で気分が悪くなって救急搬送された。母親に事の次第を告げたことで、問題が明らかになった。女子学生は神奈川県警に被害届を提出。県警が捜査に乗り出している。

大学側「事件性を確認するには至らなかった」

女子学生の母親からの連絡で大学は問題を把握し、関係者から調査した。

その結果、10月4日に大学は広研に解散命令を出したが、理由は未成年者飲酒で暴行については触れられていなかった。大学側は12日付で「可能な限りの調査を行ったが、事件性を確認するには至らなかった」などとする見解を発表し、隠蔽については否定した。同大広報室は「性行為があったことは認識している」とした上で、事件性が確認された場合は「厳正な対処を行う」という。 広研に友人がいるという男子学生(19)によると、「広研の学生は『女子学生とは合意があった』と主張している」と証言。さらに、「女子学生が、親に言ったから問題が大きくなった。合意があったのに、勝手に騒いでいるだけと周囲に説明している」と明かす。

この問題の影響で広研が主催するミスコンは中止となった。ミスコンは女子アナへの登竜門として全国的に知られ、学園祭でも目玉企画だった。 広研は今回問題を起こした海の家を運営するグループ▽ミスコンを開くグループ▽機関誌を発行するグループ-の3つに分かれているという。広研は過去にも不祥事を起こすなどしており、学内では「危ない団体」という認識もあったようだ。

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