月刊パラスポーツ

「ブームでは終わらせない」 ボッチャ・杉村英孝(「火の玉ジャパン」主将)

 当初は友達に会う場との感覚も強かったが、配球の妙や駆け引きなど、ボッチャの奥深さにとりつかれた。先天性の脳性まひという重い障害を抱える自分が、試合では1人のアスリートとして扱ってもらえることもうれしかった。

 「自分も頑張ればパラリンピックで世界と戦えるんじゃないか」。努力を重ね、2012年ロンドン・パラリンピックに初出場を果たした。チーム戦はポルトガルに敗れ7位に終わったが、悔しさをばねにタブー視されてきたフィジカルトレーニングなどに取り組み、個々の能力は向上していった。そして迎えたリオ。準決勝でポルトガルに雪辱を果たし、初のメダルを確定させた。

 日本協会によると、国内競技人口はわずか200人余り。だからこそ、メダリストとして「ボッチャのすごさ、楽しさ、魅力を伝えていく役割が僕にはある」。アスリートとして結果を出しつつ、普及活動にもこれまで以上に力を注ぐ覚悟だ。

 今の夢は「満員の会場の中、東京パラリンピックでプレーすること」。リオ大会決勝で敗れたタイを破り、初の金メダルを獲得することが、最高のシナリオとなる。

会員限定記事会員サービス詳細