民進、狙うは自民のトラウマ「年金国会」の再来 後半戦の争点化に躍起

「年金国会」の再来を狙い、与党との対決姿勢を強める民進党の蓮舫代表 =28日午前、国会内(斎藤良雄撮影)
「年金国会」の再来を狙い、与党との対決姿勢を強める民進党の蓮舫代表 =28日午前、国会内(斎藤良雄撮影)

 狙うは「年金国会」の再来-。賃金変動に基づき年金受給額を抑制する年金制度改革関連法案について、民進党は「年金カット法案」と名付け、後半国会で徹底攻撃する構えだ。党幹部は早期の衆院解散も念頭に、投票率の高い高齢者向けのアピール材料になるとして争点化に躍起となっている。安倍晋三首相も第1次政権当時、「消えた年金」問題で参院選に大敗した過去を抱えるだけに政局の行方も見定めながら慎重に対応する構えだ。(豊田真由美、清宮真一)

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 「国民生活に大きな影響を与える法案にもかかわらず、正しい説明がされていない。これで審議入りとはあまりにも不誠実だ」

 民進党の山井和則国対委員長は28日の記者会見で、今国会での法案成立を目指す政府・与党を批判した。

 法案は物価と賃金水準の双方が下落した場合、下落幅の大きい方に年金受給額を連動させる内容。現役世代が将来受け取る年金水準を維持するため、現在の年金受給者の「もらいすぎ」を是正し、世代間の不公平をなくす狙いがある。

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