その他の写真を見る (1/3枚)
医療法人徳洲会グループをめぐる一連の事件は、業務上横領罪に問われた元事務総長、能宗(のうそう)克行被告(60)に12日、有罪判決が下され、平成25年9月の東京地検特捜部による強制捜査から約3年を経て一定の区切りを迎えた。日本最大級の医療法人が組織ぐるみで違法な選挙運動を行っていた実態を解明し、組織の中枢にまで捜査のメスを入れた点でも画期的な捜査とされた。捜査の過程では最近、女優で画家の蜷川有紀さん(56)との交際が話題の猪瀬直樹元東京都知事(69)への資金提供問題も発覚し、社会に大きな衝撃を与えた「徳洲会事件」。終わってみれば、誰を勝者と呼べるのだろうか。
発端は“内紛”
事件の発端はグループ内の内紛だった。能宗被告は16年、創業者でグループトップの徳田虎雄氏(78)に次ぐナンバー2の事務総長に就任し、グループの政治活動などに従事してきた。