「核のごみ」の責務 原発国はいま(中)

廃炉後の道筋 いまだ見えず「膨大なごみ」

【「核のごみ」の責務 原発国はいま(中)】廃炉後の道筋 いまだ見えず「膨大なごみ」
【「核のごみ」の責務 原発国はいま(中)】廃炉後の道筋 いまだ見えず「膨大なごみ」
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 ポーランド国境に近いバルト海に面したドイツ・ルブミン。首都ベルリンの北約200キロにある人口約2千人の小さな町で、かつて東ドイツの産業を支え、役目を終えた原発の巨大な圧力容器が横たわる。東独時代の原発の町では今、世界最大規模の廃炉事業が進められている。

 1973年に運転を開始したルブミンの「グライフスバルト原発」は原子炉5基を保有し、東独での電力の1割を賄った。だが、90年に東西ドイツが統一し、西独の厳格な安全基準を満たせず廃炉が決まり、95年からはその作業が続く。

 「廃炉は未知の世界で、前例のないものだったが、放射性物質を取り除く作業を徹底している」。40年近く同原発で働き、現在廃炉を担うノルトエネルギー(EWN)社で現場監督を務めるハンス・ゲアト・メンツウェル(55)が説明する。

 作業員らは密閉されたコンテナ内で、超高圧水やステンレスの粉を吹きつけ、廃炉となった原発から出る廃棄物の表面を削り取り、除染作業を続ける。中には放射性物質の濃度の高い廃棄物もあり、数十年間保管して濃度が低くなってから作業するものもある。

「自国で処分する」

 EWN社によると、解体する建物の廃材や原子炉の部品など廃棄物は180万トン。このうち60万トンが放射性物質を含む。大部分は除染でき、最終的には全廃棄物中1・5〜2%が放射性廃棄物として残るという。

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