【産経抄】中国の領土「棚上げ」はどこかで聞いたセリフ フィリピンはわなにはまるな 10月22日(1/2ページ) - 産経ニュース

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中国の領土「棚上げ」はどこかで聞いたセリフ フィリピンはわなにはまるな 10月22日

 「すぐに合意するのが難しい問題は、棚上げが可能だ」。中国の習近平国家主席は20日、南シナ海の領有権問題について、フィリピンのドゥテルテ大統領にこう持ちかけた。どこかで聞いたことがあるようなセリフだと感じた人も多いはずだ。それもそのはず、これは中国の領土問題をめぐる常套(じょうとう)句である。

 ▼「こういう問題は一時棚上げしてもかまわない」。1978年、日中平和友好条約批准のため来日した中国のトウ小平副首相は、尖閣諸島(沖縄県石垣市)に関してこう述べた。次の世代の知恵に任せようという提案だが、実際はどうなったか。

 ▼尖閣諸島を実効支配している日本政府は、日中間に領有権問題は存在しないという立場から、棚上げについて「約束はない」「合意した事実はない」との見解を示してきた。だがその実、中国側の棚上げ論は渡りに船とばかりに油断していたのではないか。

 ▼その間、中国は92年に施行した領海法で、尖閣諸島を新たに自国領と明記した。2012年1月には、中国共産党の機関紙「人民日報」が尖閣諸島について「核心的利益」と表現し、台湾やチベット、ウイグルなどと同列に並べて絶対に手放さないとの決意を表明した。