大リーグ通算3000安打を達成したイチロー選手をはじめ多くのトップアスリートを、「初動負荷理論」に基づいたトレーニングで支えてきた。トレーニング機器やシューズも開発し、アスリートだけでなく障害者や高齢者、子供と幅広い人たちの動作を改善。その高い成果に世界が注目する。2020年東京五輪に備える選手たちにとっても心強い存在だ。
--初動負荷理論とは
「身体は重力や自重などで常に緊張にさらされ、特に動作初期にかかる負荷による筋肉の緊張が厄介です。動作の固さ、故障の要因となる。動作初期にかかる負荷を転用して筋肉を緩め、伸び縮みさせれば、筋肉の柔軟性が増し、神経と筋肉、脳の機能が向上するという発見に基づくものです」
--トレーニング方法は
「一般的トレーニングでは、負荷により動作の最初から最後まで筋肉は緊張する傾向があり、筋肉の適切な伸縮を阻害します。これを防ぐため、動作初期に与えた負荷をゼロ化して筋肉を緩めたときに、再び負荷を与えるように開発したマシンを使い、筋肉の緩み、緊張のない伸縮を反復します」