将棋ソフト不正使用疑惑

「禁じ手」に疑心暗鬼の棋士たち 離席後、指し手変化…他も?

 連盟は数年前、対局場への携帯電話の持ち込みを禁止しようと委員会を立ち上げた。だが、「棋士はカンニングはしない」という性善説に立った反対論から立ち消えとなった。ある若手有望棋士は「プライドにこだわりすぎて遅きに失した」と禁止規定に二の足を踏んだ連盟を批判する。「相手がちょっと変な行動をするたび、いい手を指すたび、疑心暗鬼に陥る。何より、ファンはどう思っているだろうか」

 囲碁やチェスは電子機器にどう対応しているのか。

 囲碁界では、電子機器の持ち込みを禁じていないが、対局中に携帯電話の着信音が鳴るとペナルティーを科せられる。カンニング対策ではなく、マナーを重視しての措置で、1回目は「警告」、2回目は「負け」となる。

 日本棋院の担当者は「『アルファ碁』のような世界トップ棋士を破るソフトも出てきたが、一般に出回っているソフトはまだまだプロの実力とは差があり、急いで対策を取る必要には迫られていない」と話す。

 チェス界では、国際チェス連盟が対局中の自分の手番の離席を禁じているが、電子機器の持ち込みは明確に規制していない。日本チェス協会は「対戦中はスマホなどの電源は切ってカバンの中にしまっておくように周知している」。国際ルールとして着信音が鳴ったり、電源を切っていないことが発覚したりした時点で「負け」となり、国内でも踏襲しているという。