ただ、本来蓮舫氏は9月の代表選で、岡田克也前代表が進めた共産党との共闘路線とは一線を画す姿勢を示していた。共産色の強い政策に賛同していては、党内の保守系議員や多くの無党派層の支持が得られず、政権交代を目指せるだけの支持は得られないとの考えが脳裏にあったはずだ。
しかし知事選のちぐはぐな対応をみるにつけ、こうした考えは消え去ったような錯覚も受ける。共産党は次期衆院選でも、選挙協力する際に「相互推薦」や「前向きな政策合意」を求める構え。政策より目先の勝利に飛びつくような姿勢を示していては、共産党のしたたかな「抱きつき戦術」に抗することなどできないのでないか。