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東京の食品・外食産業が投資家に人気

 外食にせよ地元の小売店で購入したものにせよ、日本の食品は入念な調理と栄養的な配慮で知られている。簡素なものから手の込んだものまでを含めて人気が高い商品の一例としては、巻き寿司やグルテンフリーの煎餅、麺類、キッコーマン製のしょうゆ、天ぷら、照り焼き関連などが挙げられる。

 ラーメンや寿司のチェーン店も数多く存在する。ラーメンは小麦でつくった麺を肉や魚介などで出汁をとり、主にしょうゆか味噌で味付けしたスープに入れ、焼き海苔や豚肉のスライスをトッピングして食べる。寿司は生魚を様々な方法で提供する料理で、おそらくは食べた経験のない人も含め、世界中で誰もが耳にしたことのある日本料理の代表的な存在だ。

調査会社NPDによると、日本国内の回転寿司市場は2015年の市場規模が前年比7.2%増となる5583億円に達した。同社の加藤拓真アカウント・マネージャーは、「運営効率化によって原材料コストを抑えられるようになり、食品の加工技術が進んでより新鮮な食材が入手できるようになったことで、店舗網の拡大が可能になった」と分析した。

 潜在的な投資家の視点からすると、ケータリングサービス分野は特に有望なようだ。スイスに本拠を置き、投資ファンドに資金を投じているキャピタル・ダイナミクスの東京在住マネージング・ディレクターは「投資会社は日本の食品・外食産業から成功を得られる可能性がある」とし、その根拠としてこれらの産業は細分化されていて小規模な会社が多数存在しており、そうした会社が大きくなるための買収や合併の機会が多い点を指摘した。

 投資会社のなかでもっとも成功をおさめている大手2社、欧州のペルミラと米国のベインキャピタル--3000の店舗を持つすかいらーくを浮上させた筆頭株主でもある--は、東京に数多く存在する個人経営のレストランによって主に繰り広げられている激しい競争に価値を見出した買収企業の一群に属している。(Our World JAPAN/THE WORLDFOLIO.COM)

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