出前講義@関学

なぜシャープは鴻海に買収されたのか 日の丸家電失敗の本質

「ガラパゴス」脱出できるか

 日本の電機各社は、携帯電話の機能やデザインを競い合い、独自の進化を遂げた「ガラパゴスケータイ(ガラケー)」を生み出したが、世界的なスマホ競争には出遅れた。世界シェア首位を争っているのはサムスンとアップルで、日本メーカーは遠く及ばない。

 テレビでもサムスン、LGが席巻。冷蔵庫や洗濯機といった白物家電では、中国企業が今年、東芝の事業子会社や米GEの家電事業を相次いで買収するなど国際的な再編を経て、存在感を高めている。

 得意の液晶に将来を賭けたシャープは、新興勢力への技術拡散、製品の低価格化の速度を読み誤った。中国勢が力を増す中、鴻海傘下で世界市場をにらんだ製品開発力とコスト競争力を得られるかに、復活がかかっている。

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