【正論】東京五輪後の景気減速など改革ギリギリ 時機逃さず第3の矢を加速せよ 政策研究大学院大学教授・大田弘子(4/4ページ) - 産経ニュース

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正論

東京五輪後の景気減速など改革ギリギリ 時機逃さず第3の矢を加速せよ 政策研究大学院大学教授・大田弘子

 移動を支える仕組みが弱いから、全体として生産性が上がらない。生産性が上がらないから、移動する先の成長分野が生まれにくい。だから、固定から流動への政策転換には反対が強い。いま、このような状況に陥っているのではないだろうか。

 これを打ち破るには、第1に未来投資で成長分野をつくること、第2に規制改革で医療・介護・保育・農業等での需要と雇用を伸ばすこと、第3に労働市場改革、この3つの組み合わせが不可欠である。冒頭に述べたように、この3つを組み合わせるための会議体はすでにできている。

 ここで「失業なき労働移動」と「新陳代謝」、この2つのことばをもう一度キーワードに据えて、3つの会議体を有機的に組み合わせる政策パッケージが求められているのではないだろうか。個々人と企業が変化に柔軟に対応し得る仕組みをつくることが、若い世代の将来への不安を軽減することにもつながるのだと思う。(政策研究大学院大学教授・大田弘子 おおたひろこ)