防衛最前線(91)

中国の制空権獲得を阻む陸自の03式中距離地対空誘導弾 改良型は米軍関係者もうならせた

【防衛最前線(91)】中国の制空権獲得を阻む陸自の03式中距離地対空誘導弾 改良型は米軍関係者もうならせた
【防衛最前線(91)】中国の制空権獲得を阻む陸自の03式中距離地対空誘導弾 改良型は米軍関係者もうならせた
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 9月24日午後、陸上自衛隊那覇駐屯地に稲田朋美防衛相の姿があった。稲田氏は防衛相就任後、これが初めての沖縄訪問で、翁長雄志知事や名護市の稲嶺進市長らと会談した後、那覇駐屯地を訪れた。目的は、陸自の03式中距離地対空誘導弾だった。

 略称「中SAM」。有事の際、重要地域の制空権を守るため、敵の航空機や巡航ミサイルを撃ち落とす役割を担う。沖縄本島を含む南西諸島方面では中国軍による海洋進出が懸念されており、政府は地対空ミサイル部隊を沖縄県の宮古島、石垣島、鹿児島県の奄美大島に配備する方針だ。

 「南西諸島をはじめとする島嶼部の防衛態勢の充実は極めて重要だ」

 安倍晋三首相は繰り返し態勢強化の必要性を強調しており、稲田氏が03式を視察したのは、重要性を増す対空防衛の現場を自らの目で確認するためだ。

 03式が導入されたのは平成15年。それまで米レイセオン社が開発した改良ホークを運用していたが、米軍が地対空防衛装備の重点をパトリオットに移行させたことに伴い、防衛省内ではより射程が短い装備導入の必要性が浮上した。多種多様な弾種を配備することが防空作戦の効率を高めるためだ。

 米国、ドイツ、イタリアは中距離拡大防空システム(MEADS)の共同開発に着手したが、当時の武器輸出禁止3原則に抵触する恐れもあり、日本は国産開発に踏み切った。

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