外国人の土地・森林取引規制維新法案、全容判明 事前届け出義務づけや取引中止命令、罰則も

 日本の安全保障上問題となる外国人や外国資本による土地買収を規制するため、日本維新の会が今国会に提出する「安全保障上重要な土地取引の規制法案」の全容が9日、わかった。防衛施設や米軍基地周辺の土地の売買や権利移転、開発行為などを規制する内容で、国が中止命令を出せるほか、罰則も盛り込む。重要な水源となる森林を守るための森林法改正案も同時提出する考えで、維新は超党派での提案も目指す。

 法案は、(1)防衛施設や原子力施設など重要施設の敷地と周辺区域(2)国境に近い離島区域-のうち、首相が指定した安全保障上の支障となる恐れが大きい土地の取引を規制する。

 取引の事前届け出を義務づけ、問題がある場合は国が中止命令を出すことができる。従わなかった場合、個人は3年以下の懲役または300万円以下の罰金、法人は1億円以下の罰金を科す。

 中止命令で取引が停止された土地は、国が買い取ることも可能にする。安全保障上特に重要で、国が直接管理すべき必要がある場合は収用できるようにする。ただし、外国人や外国資本の土地取引を一律に制限できないとする世界貿易機関(WTO)のルールとの整合性から、対象を外国人や外国資本に限定しない。

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