天神の街と共に 岩田屋開店80周年祝う 福岡

 老舗百貨店「岩田屋」が7日、福岡・天神に開店して80周年を迎え、記念イベントを開いた。九州最大の繁華街、天神地区の発展を支えた代名詞的な存在だ。一時の経営難を乗り越えて節目の年を迎えた。個人消費が伸び悩む中、外国人観光客や若年層の需要を取り込む新たな成長モデルをつくれるか、課題も抱える 

 イベントは「開店式」と銘打って開いた。岩田屋を運営する岩田屋三越(福岡市中央区)の村上英之社長が、来店客らを前に「80年はゴールではなく新たなスタートライン。全従業員が力を合わせ、皆さまの役に立てるようにしたい」とあいさつ。関係者がくす玉を割って、80周年に花を添えた。

 戦後復興期の福岡の街並みをイメージしたネクタイなどの記念商品を販売した。訪れた福岡市の女性(71)は「昔から贈り物はいつも岩田屋と決めている。これからも続いてほしい」と話した。

 岩田屋は呉服店として始まった。昭和11(1936)年、2代目の中牟田喜兵衛が、九州鉄道福岡駅(現西鉄福岡駅)に直結した九州初のターミナルデパートを開業した。戦前・戦後を通じて、商業都市・福岡を牽引(けんいん)した。

 しかし、バブル崩壊後の消費低迷や他の商業施設との競争激化で、それまでの多店舗戦略が裏目に出て、業績が低迷した。債務超過に陥り、平成14年には伊勢丹傘下に入った。22年に福岡三越と統合し、岩田屋三越となって、立て直しを進めた。この日の80周年イベントには、創業家の一人で岩田屋三越特別顧問の中牟田健一氏も出席した。

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