浪速風

内部も「ベラボウ」な太陽の塔

耐震化工事を前に、報道陣に公開された「太陽の塔」の内部 =10月6日午前、大阪府吹田市(柿平博文撮影)
耐震化工事を前に、報道陣に公開された「太陽の塔」の内部 =10月6日午前、大阪府吹田市(柿平博文撮影)

岡本太郎さんは「ベラボウなものにする」と宣言したという。大阪万博(1970年)の「太陽の塔」である。高さが約70メートルもあり、お祭り広場を覆う大屋根に納まらない。で、石原慎太郎さんの「太陽の季節」の有名なシーンをヒントに、シンボルで障子ならぬ屋根を突き破ることにした。

▶内部はDNAの巨大な模型をつくり、太古の生物から人類が登場するまでの進化の過程を見せる。「生命の樹」と名づけた。地下のスペースには世界中から集めた神像や仮面などを展示した。メラネシアの像が太陽の塔の顔にそっくりだった。岡本さんが叫んだ。「昔の太平洋の民族は岡本太郎のマネをしてたんだな!」

▶テーマ館のサブ・プロデューサーを務めたSF作家の小松左京さんの回想である。改修工事を前に内部が公開された。いま見ても、内も外も「ベラボウ」である。地元では「世界遺産に」という声が上がるが、日本が元気だった時代の、これ以上の遺産はない。