【シンガポール=吉村英輝】米国とフィリピンの定期合同軍事演習が4日、フィリピンで始まった。AP通信によると、12日までの期間中、比側400人、米側1100人の将兵が参加し、比ルソン島や中国が人工島の軍事拠点化を進める南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島に近いパラワン島などで、上陸演習を実施する。
ドゥテルテ大統領は9月下旬、中国への配慮から、合同軍事演習を今回で最後にする考えを表明。しかしヤサイ外相は大統領の発言を否定し、両国が来年の演習計画で既に合意しているなどとした。
米側将校は、合同演習が死者・行方不明者計約7400人を出した2013年の台風被害の救援活動にも役立ったと強調。ロレンサナ比国防相も、合同演習中止の公式な指示は受けていないとし、来年も計画通り進める方針を示した。