「大変名誉なこと。想像できないくらい驚いた」。ノーベル医学・生理学賞を受賞した東京工業大の大隅良典栄誉教授の妻、萬里子さん(69)は3日夜、産経新聞の取材にこう喜びを語った。
神奈川県大磯町の自宅で一報を待っていた萬里子さんは、戸惑いの表情を浮かべながらも、時折はにかんだ笑顔を見せ、ひっきりなしに鳴り響く電話への応対に追われた。携帯電話にも次々と知人からのお祝いのメールが届いた。
萬里子さんは「(良典さんは)典型的な研究者で、研究が始まると、われを忘れてしまう。これから忙しくなると思うと、夫の体が心配」と気遣いを見せながらも、「皆さんのおかげで受賞できたので、いろんな人に感謝の気持ちでいっぱい」と語った。
受賞の知らせを受け、駆けつけた近所に住む丸茂文幸さん(88)は「ラジオで聞いてびっくりした。私にとっても大変な名誉です」と話した。